離島で生活するのって実際どうなの?スーパーあるの?と、興味をもたれることが多い。隠岐には4つの有人島があるので少し事情が変わってくる。
このトップの写真は、まるでお家のようだけど商店さん。
私が住んでいる中ノ島・海士町にはスーパーもなければコンビニもない。
お弁当が昼には売られているけど夕方にはない。お惣菜は2018年頃に一瞬売られていたけれど、今は販売されていない。
外食はまあまあ高くお店は少ない。
もとからそんなに外食に行ってなかったのもあるけれど、そう、外食も行かない、総菜も売られていないとなると料理をやらざるえないのです。(はい、これが答え!)
そして2024年9月現在。なんとお惣菜屋さんができました!それも手作り・無添加系。働くシングル母にはなんとありがたいことか!!
隠岐諸島の話にもどると、大きく島前・島後に分かれるので、島前3島で人口8000人ぐらい、島後1島で人口1万人。この人口比率がスーパーがあったりドラッグストアがあったりする違いです。
島の位置関係はこちら
この記事のもくじ
ほぼ商店がしめる島前(どうぜん)
私が住んでいる中ノ島・海士町は人口約2300人。スーパーもないしコンビニもない。
商店がかなり残っている。商店、小さいスペースに品物が置いてある訳だから、どうしても品数がスーパーのようにはいかない。
もちろん、価格もフェリーに乗せて島に輸入(笑)してきている訳だから、まあまあ高い。納豆3パックのが143円とか。ヨーグルト3連のが218円とか。
コンビニのようにピカピカしていないし、最新の商品はないけれど、コンビニのような価格だからコンビニのようなものだなと最近ふと思うようになった。19時でしまるけど。
19時で閉まるけどそんなに困らない。そういうもんだと思っていたら、時間にあわせて行動するし、そんなにたいへんではない。
仕事がだいたい定時で終わるのが本当に良いと思う島生活。18時前には家に着いていたりできる。そうなると閉店時間が19時でも十分だと感じる。
商店はいくつかあるので、行ってみて商品をみたり、ここはこれがあるけれどこれはない、と自分の足でいろいろ見てみるのがおすすめ。
私が日用品の買い物が好きではなく、なるべく行く回数を減らしたりしているので、商店利用率が非常に少ない。
けれど、それでも、商店さんによっては、子どもと行くといろいろ気にかけて話してもらえたりするのは楽しい。
そんな楽しい一方、ここはロシアか!というぐらい、全く愛想もないお店もある。
そういや、平均的に「いらっしゃいませ」という言葉をあまり聞いたことがない気がする。
お隣の西ノ島になると少し事情がかわって、ス–パーがある。人口6000人の島だからか。少し薄暗い古い感じのスーパー。このスーパー、価格は安いけれど全然テンションあがらない。もちろん商店もある。
その昔、島前3島に橋をかける計画があったらしいけれど、「橋がかかってしまうと、西ノ島以外の島民もスーパーにばかり行ってしまい、島の商店がつぶれてしまうから橋をつけるのを止めた」という、ほんとがどうかわからない噂を聞いたことがある。とても説得力があったので信じてしまっている。
知夫村にいたっては人口600人ぐらいなので、商店が3つあるのかな。買い物するところはあるよう。
最近聞いた話では、海士で売っていないモノが売られているらしいので、知夫の方が進んでいるかもしれない。
魚は切り身で売ってない・肉は主に冷凍
商品が高いとか、品数が少ないとか、それよりなによりも驚くのが、魚の切り身が売ってないこと。(最近では、たまに売っていることもあるけれど、魚屋さんで遭遇出来たらラッキー)
そもそも考えたら売ってないのも当たり前で、島の人は、ほとんど船を持っていて祖父母世代は自家用の漁に出るのだから、自分のうちで魚を捌くのが当たり前。
だから、魚を売っているところあるのが、私が住んでいる海士町では、大漁という漁協が運営する魚屋さんともう一店舗魚屋さんがあるので、私のように釣りをしない人間にもどうにか魚が手に入る。
お裾分けは、たまにあるけれど、それは住んでいる場所やまわりの人の関係性だったりする。いただけるときは本当にありがたい。
魚は手にはいる。そして、それを捌くのは絶対で、私のような料理が好きでない人間でも、いただければ捌くしかない。
たいへん!と思っても捌かないと食べられないのだから。
内臓取ったり、鱗取ったりするのは苦なくできるけれど、三枚におろすのはさすがに面倒。
それでも、そんなにたいへんじゃなくなってきたし、魚を食べたくなるし、やはりとてもおいしい。
私はアラがすきなので、頭があると嬉しいし、皮を湯引きしてポン酢で食べるとかここだからできるよな~と思う。
そして、魚屋に行っても時化などで全く売ってないこともある…。自然と共存している感じこの感覚は気に入っている。
そして肉について。商店で売っているお肉は冷凍。
これ、本土から輸入してくるからしょうがない。
A5ランクをつける隠岐牛も島にはいるけれど、東京市場で値をつけられて、解体されて、島に戻ってくる出戻り。
トリやブタも食用はいないので、白いトレイにパックされて冷凍されて売られている。それも、ブラジル産とかだったり。うん、これは正直悲しかった。
しかし、隠岐牛が食べられる隠岐牛店では、もともと精肉屋さんだったこともあり、トリモモや手羽元、ムネ肉が良心的な値段で買えたりする。
豚バラやブロック、しかり。
更に、もちろん牛も買える。ホルモンも買える。
それも、けっこう美味しいのだ。
お肉屋さんでお肉を買ったことがなかったので、豚バラ200gくださいと言うと、その場で包んでくれるのはなかなか新鮮だ。
お気に入りはムラーズファーム
オーガニックや野菜と卵を販売し始めて3年ぐらい。
ドイツ人のムラーさんが始めたファーム。奥様が元々が海士町の方で、イギリスで知り合ったそう。
ヨーロッパに数十年住んでいて、いろいろが規制が厳しいヨーロッパで農業や鶏を飼ったりするより、日本でやった方がいいとなり、日本あちこちまわったらしいのですが、海士町に落ち着いたのだとか。
動物も鶏からはじまり今はヤギが何十頭もいる。動物があまりいない島で、卵を買うついでに娘と動物の見学をしていたりした。
商店さんで売られている卵は少し古いのもあるらしく、卵かけご飯はできないそう(地元出身のママ談)。
その地元の出身のママさんが数年の帰省滞在のとき、「卵かけご飯が食べれた!」というのが印象的。本当においしい。
野菜も味が濃くパワーがあり、元気がでる感じ。
なんとお惣菜屋さん『うちのごはん』ができた
営業は木曜日・金曜日の二日間。量り売りしてくれます。
コンセプトが嬉しい!
お買い物の時、裏面の成分表示をみると保存料や着色料など、いろいろな成分が入っていることに驚くことがあります。
せっかく自然豊かな海士町に暮らしているのだから、できるだけ添加物などのない自然に近い食べ物を口に入れたい。
私たちの体は食べるもので作られる。
私たちは、我が子にも自信をもって毎日食べさせられる家庭料理を提供します。
・和食を中心に、旬の野菜をたっぷり使ったメニュー
・毎日食べても罪悪感のない優しい味付けの家庭料理
・時間があれば本当は作りたい、シンプルだけど手間暇かけた温かいスローフード(出汁を一からとる、煮物をコトコト煮込む などなど)
使用する原材料は「可能な限り海士町産の素材」で「化学調味料等無添加の食材や調味料」です。
もう、働くシングル母には重宝しまくりです。
主菜も副菜、お弁当もあるのでその日の気分や冷蔵庫と相談で買えます。
そして、いつも同じ味から脱却できます。人の作ってくれたごはんっておいしい。
思いやどんなお店かは下記noteをご参考に。
本土の地方の町みたいな島後(どうご)
スーパーもあるし、ドラッグストアもあるし、ホームセンターもある。島前にないものがあります。価格帯も本土と同じ。
移住しても特に困らず本土でいたような生活ができるというのが利点かな。
更に言えば、おしゃれな雑貨屋さん(京見屋分店さん)や服屋さん(ガローアさん)もあったりする。
島前・海士町の「ないものはない」ところから、島後に行くと都会に見えてとてもまぶしい。笑
だけど、あまり行き来はなく。島前・島後。みんな、島後に行くなら本土。島前なんてなにがあるの?という感じなのかも。
欠航が続くと商品がなくなる。
これは、島の独特の事情。
冬になると、しけで2日ぐらいフェリーが止まることがある。
欠航は3日は続かないと言われている。隠岐汽船もあまり欠航が続くとがんばるらしい。基本6mの波だと欠航。
欠航になると物資が運搬されないから、商店からみるみる商品がなくなって空っぽの棚になっていく。
上で書いたように、私はストックして商店にあまり行かないほうだから、欠航してもそんなに困ったことがない。
そして、やっぱりネットで買うのです
離島は送料が別途かかることが多々ある。そこさへ気をつけたら、やっぱりネットで買ってしまってます。
私は、東京でいたときからネットでモノをよく買っていたから、なんの躊躇なく買っている。
最初は商店よりネットが安いからということがあったけれど、最近は、無添加のものなど気を付けるようになってきたら、商店で買えるものがないというのが現状。
そして、生鮮食品は最後の金字塔でネットで買わないようにしてたんだけど、娘が生まれてから、どうせ高いならいいものをいい肉をと思って、オイシックスをはじめてしまった。
2022.6.19 追記:好きではなかった料理が最近どうしたことか好きになってきました。こっちに書いてみてます。