日本海の離島に住んでいるに、僻地なのに子ども向けの講座が開催されるのが嬉しいところ。赤ちゃんや幼児についての講座は昨年はまぁるい抱っこの辻直美さん、今年は美骨ウォーキングの安藤恵子さん。こんなこんな僻地なのに、どれも500円という格安で受けれるのが嬉しい。
足育講座の内容と感想
靴の知識の現状
子どもに足に合った靴を選んだ方がいいというのはわかっているのだけど、そもそもなにがその子にあった靴なのか?
サイズが小さい靴はダメなのはわかるけれど、大きな靴だってダメでしょう。そのぐらいの知識しかない。
私が住んでいるところが離島なので、靴を実際見て触って合わすこともできず、ネットで買うのが通常。
二回ほど実際お店で買ったけれど、やっぱりなにがいいかわからない。小さくないか、大きすぎないかというだけでしか判断できず、あとは価格と相談。大学の先生と開発したという価格も割安なIFMEのブランドを買ってました。一度そのメーカーのものを買ってしまえば、どんどん大きくするだけだし…。
講座を聞いて「なるほど」
娘、1歳10ヶ月、走れるようになってきた。そんなときに講座に行けました。
足育、足は土台。その土台がきちんとしていないと腰・肩・頭、いろいろなところに影響するので、子どもの足の状態や成長の過程を知って正しい靴を選びましょうといういうもの。幼少期に足をどう育てていくかで身体能力が変化したり、大人になって顕われる体の不調が避けられるかもしれないというもの。
幼児の足、子どもの足、大人の足、そもそもつくりが違っていた!幼児の足のぷにぷに具合はほとんど軟骨。とのこと。
■靴の役割
・足の保護 ケガの予防
→キラキラかわいいの前に考えよう
・補助 歩きを助ける
→歩きたくなるできることが増える
・指示 お子さんの足をサポート
→踵の安定・足にフィットする
■年代にあわせた靴選びが大切
初めての靴・幼児期の靴・学童期の靴、三段階に分かれ、基本的事項プラス幼児期には屈曲性が必要になったり、学童期には衝撃吸収が必要になったり。
おもしろいのが、有名なメーカーだから大丈夫という訳ではない。
■靴選びのポイント
・留め具があること
・靴のかかとの部分が硬く、足がかかとの部分にフィットする
・足が曲がる位置で靴も曲がる
・できれば中敷がとりはずせること
ここの靴選びのポイントが本当にわかりやすく、留め金も二つか一つかの違いだったり、足の曲がる位置を実際の子どもたちの足で見せてくれたり。更に、たくさん靴を持ってきているので、同じようなかたちの靴なのに、こっちはよくてこっちはダメとか。フムフムでした。
■履き方も大切
・かかとでトントン
・甲でギュッと留める
これも言われなくてもわかっていそうな気になるけれど、子どもの立った後ろ姿だったり、靴の履き口のゆがみだったりで、こういうことよ と説明してくれるので非常に分かりやすかったです。
■靴を選ぶときには1.2cmの捨て寸が必要
これは目からうろこ。なぜかという理由も子どもの足を使って説明してくれました。
ヒールの靴は? 姪っ子10歳がヒールの靴を履いていた。最近は小学生からはいているのだとか。良くないのは感覚的にわかるけれど、どうしてかは言えない。
体ができる17歳(?)ぐらいまではヒールははかない方がいい。だって体がまだできていないのに、安定しないものは良くない。ただ、まったくはいてはいけないかというとそうではなくて、TPOに合わせて。例えば、発表会だったら発表の30分ぐらい。なるほどです。
足の測定会の内容と感想
測定会は講座の知識をふまえて一人15分程度だけれど、履いている靴を持ってきたらみてくれるというもの。
サクッと足形を録って、計測。
長さはだいたい計っていたのでわかっていたけれど、甲のわまりは計ったことがなく、年齢と足形と甲の大きさで、うちの娘は足が細いということを伝えられて、びっくり。
ぷくぷくした幅太い足だったので、てっきり足幅は広いと思っていたけれど、確かにIFMEの靴は左右はゆるゆるだった。
何人もの足と見ているからだいたいの平均がわかるのでしょうね。親だと 太い・細いは他の子の足をじっくりみないとわからないし、そもそも比べる機会もありませんしね。
結局、娘がはいていた靴はどれも小さく、幅広ということに。そうなると、足に合った靴がすぐ欲しくなるのが心情。
そして、ありがたいことに、販売できる靴を持ってきてくれている。ちなみに、靴の販売が目的ではなく、あくまでも親切からわざわざ島に持って来てくれたのです。
何度も言うけれど、離島に住んでいるので靴屋がない。小学生ぐらいの靴なら売っているところはあるけれど、幼児の靴は売られていない。
その靴のかかとがちゃんと硬いだとか、横幅もフィットしているとか、そんなことを手に取って合わせて確認して買うことができない。そんな中、一般的に手に入りやすいメーカーの細みということで、私が買ったのこちら。アシックス メキシコ ナロー。
そうそう、離島ならではの良さは測定会もそんなにプライベート感がなく、だいたい知り合いなので次の順番のお子さんも知っていたりするので、いっしょに聞かせてもらえたりすること。(もちろんお断りをして)
子どもによって足の様子がどう違うかだとか、大きくなるとこういったことを気をつけることなど聞けてよかったです。
離島 隠岐の海士(あま)町で講座ができる理由
最後に余談。
そもそも離島で格安で講座が受けられる理由はこの二つ。
1、海士町に外からいろんな移住する人が増えているから
2、町を良くする提案をしたら町から支援が得られる
講座を主催する人がどんな人かというと、ママたちのボランティアグループです。
人口2300人の最近では2割は島外から来た人と言われています。
島外から来る人には、縁もゆかりもなく来るI(アイ)ターンや、一度島から出て戻ってくるUターン、嫁に来た嫁ターン、孫が帰ってくる孫ターンだったり形は様々。
子育て世代も増えており、ママたちが都会に帰省したときに、実際受けた講座を「ぜひとも島でもやりたい。子どもたちのため。困っているママのために」というパワー溢れるママが、まぁるい抱っこの会を発足させ、とても忙しい講座でいっぱいの辻直美さんを一年前から打診して呼んでくれたのがきっかけ。第二弾として足育講座がありました。
そして、遠く離れた離島、日帰りもできない、旅費や宿泊費もかさみ本来なら都心での受講料より確実に高くなるはず。そんな高額の講座に島民もありがたいと言えど参加する人は限られてくるはず。
そこで、海士町のよいところは、年に1回募集がある「海士町の未来をちょっとよくする提案募集」という機会があること。
これは、コミュニティデザイナーで有名な山崎亮さんのstudio Lが関わった「第4次振興計画」という町で10年ごとに計画されるもの中に、町のことを考えて提案したらどう実際に動かすかということでつけられている予算で、提案して町にまかせっきりなのではなく、自分で実際うごけるようになっている仕組み。
こういった役場かけあえるのも気軽にできるのが小さな島ならではかと思います。